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2020/11/24 03:28

こんばんは。

Whitekings 店主です。

11月18日から11月23日まで
阪急うめだ本店の素晴らしき時代マーケット
に出店致しました。

今回関西方面初出店ということで
沢山のSNSフォロワー様はじめたくさんのご来店、
新たな出逢いがあり大変有意義な出店となりました。

コロナという難しい情勢の中、
ご来場頂きました皆様にはこの場を借りて
改めて御礼申し上げます。

ディレクタの中村と販売スタッフにて
来年も関西方面で出店が実現できるよう
調整してまいります。

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最近改めて
『この店の売りとは何?』
『他店の時計より文字盤が傷んでいる
 こっちの時計の方が高いのは何故?』
と問われることが多くなりました。



当店:WhiteKingsは
いわゆる『中古時計店』とは少し異なります。


当店は、ヴィンテージウォッチ
あるいはアンティークウォッチと呼ばれる
数十年前に作られた時計たちを扱います。

当店で取り扱う時計には
『今も時計として使えるポテンシャルを有する』
『時計一つ一つが持つ表情を生かす』
『販売当時のオリジナリティ、自然さを有する』
という3つの矜持が御座います。

この3つがバランスよく調和した時計を
相対評価ではなく絶対評価で選んでいます。

それが当店のラインナップの基準です。





この矜持から外れる時計は
当店の取り扱い基準に満たないため
ラインナップに加えておりません。

これらは
当店独自の価値観や経験則に依る部分が大きく、
普遍的なモデルを扱っているように見えて
当店のラインナップが独特と捉えられる
所以でもあります。


当店は時計のことを”個体”と表現します。

時計一つ一つが重ねてきた歴史
微妙な仕様の違い
ほんの少しの差異や雰囲気の差
そして当時の面影。

そういった時計1本1本の”表情”の違い、
醸し出す個性の違いを大切にしています。

そのため、時計に商品ランクといった
項目や点数は設けておりません。

当店自ら”個性”を受け入れた個体に
点数を付け合うほど莫迦莫迦しい行為はありません。



ヴィンテージウォッチを 綺麗か/そうでないか
の二者択一で語る時代は終わりを告げました。


シミや焼け、小傷一つ一つは
人の顔と同じように表情を作り上げます。



かつて量産品として生を受けた時計たちは
時を重ねる中で様々な人の人生に寄り添い、
結果としてこの場に存在します。

それは確かな”個”であると当店は考えています。

その情緒的で儚く、不完全なモノに
私どもは心を揺り動かされます。


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それらに併せて、
長年時計のコレクターであった店主が
出来ることは、販売当時の仕様を理解し
『ナチュラルな状態の時計をお届けする』
という点です。




例えば、他店様が”大変美品”という
表記で販売する時計があったとして、
当店が同じ商品を扱うとは限りません。

改修・修復が行われる中で
『その個体らしさ』が失われ、結果として
その裏に『不自然』『作為』 『違和感』を
感じ取った場合、その時計は取り扱いません。

打算的な意図で手が入れられたモノ、
その場凌ぎや悪意が見え隠れするモノも同様です。


例えば当店が取り扱わないのは
『リダン』と呼ばれる、文字盤の
描き直し・修復が施された個体、
本来の形が変わってしまうほど過度に
外装が磨かれた個体などです。

リダンや研磨が 悪ではないことは
当店も度々申し上げてきましたが、
当店の考える”グレーゾーン”の個体が
紛れ込むリスクを極力排除し、
かつ当店のスタンスを分かりやすく
ご理解頂くため敢えて取り扱っておりません。


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また、改造品(カスタム品)であったり、
違うモデル同士の部品を寄せ集めて
作られた”存在しない時計”など、
個人趣味レベルのものも同様です。

これらはほんの一例ですが、
例え新品のように綺麗であっても
”当店”の目線で選別しております。


『古いものだから』
『人気・売れるから』 
と言い訳をして商品から目を背けたくない
というのが当店の考えです。

私ども自身が欲しいと思えない時計は、
店頭に並べません。

次回は当店が
OMEGAやBULOVAといった
ラインナップに拘り続ける理由についても
改めて触れていきます。

WhiteKings 店主