2021/08/25 00:59
こんばんは。
WhiteKings 店主です。
新店舗に移転して1ヶ月半が過ぎ、
お陰様で忙しく過ごさせて頂いています。
SNSでも触れましたが、
当店はお客様に恵まれていることが自慢です。
『この方に買ってもらえて良かった』
と思える瞬間。
これはお店を続ける上でとても大きな原動力です。
そのような感情がなければ、
今日まで時計店を続けてこられなかったと思います。
当店は『時計を売ること』が目的ではありません。
”売ったその先”にあるものが、当店の存在意義であり
原動力と考えています。
スタッフ全員が、私の時計を通して
互いにかけがえのない存在となったことが
全てを証明しています。
今後とも、宜しくお願いいたします。
-----------------------------------
ジャパン・ヴィンテージウォッチを
代表するメーカーの一つ、ORIENT-オリエント。
現在はセイコー エプソンのいちブランドとして
吸収されましたが、長年日本製時計のブランドを
支えてきたメーカーです。
このメーカーのヴィンテージモデルは
ある種独特の魅力に溢れ、一癖あり、
そして根強いファンが多いのも特徴です。
ただ、ヴィンテージORIENTは
取扱いに少し注意が必要なブランドです。
※当店として取り扱う場合は、です。
以前のコラムで触れたように、
当店のラインナップには
『日常で楽しんでほしい』という
明確なコンセプトがあります。
腕に着け、外でも中でも楽しんでほしいのです。
様々な時計を集めてきた店主の所感は
ヴィンテージORIENTは”玄人”向きの印象。
当店が時計を取り扱う上で定義する
『安心して使える時計』という視点だと
チョイスが難しい傾向にあります。
…しかし、ORIENTのもつ魔力は、凄まじい。
絶対に他の国内ブランドではやらないような、
無謀ともいえる挑戦を貫いてきた姿勢。
良い意味でミーハーで、フットワークが軽い。
他社の良いところは全力でパクりまくり（ごめんなさい）
唯一無二のオリジナリティを醸成してしまう。
そんな同ブランドならではのDNAは、
数々の名作や迷作を生み出してきました。
当店もどうにか扱いたい。
何とか取り扱えるモデルはないか。
色々考えを巡らせていた中、
…運命の出逢いがありました。
-------------------------
ORIENTの高級モデル、ロイヤルオリエント。
そのさらに上を行く、
ORIENTの最高位に君臨する存在がありました。
"Grand prix Orient ”
通称:グランプリ。
1960’s Grand prix Orient Special First model
このグランプリのバリエーションは多岐に渡ります。
その中でも初代は『別格』とされます。
初代グランド・セイコーの誕生と時を同じくして、
フラッグシップ機として登場したファーストモデル。
グランプリオリエントスペシャル。
コレクターの間では
・グランドセイコー
・グロリアシチズン
・グランプリオリエント
を”３G”と称することもある象徴的存在。
手巻き、ノンデイト、フラットベゼル。
砲弾型＆パールドットのコンビネーション装飾。
どの角度から見ても美しい造形は、
ORIENT最高峰の名に相応しい1本。
…ここまできたら、
時計好きの方ならお分かりの通り。
ドレスウォッチの頂点とされる
"パテックフィリップ・カラトラバ"を
大いに意識したモデルです。
ただ単にパクったというレベルではなく
仕上げはORIENTの本気。
光が差した時の表情を見れば
いかに丁寧に製作されているか
手にとるように分かります。
思わず撮影に夢中になってしまいます。
機械はN型 と呼ばれる同社ムーブメントの
うちの最高級機（特別調整）。
ジャパン・ヴィンテージウォッチの大御所に
『パクリのDNA（おいおい！）』と言わしめた
キワモノが、『本物』に昇華した渾身の一作。
今回、重厚な金張りモデルと、
製造数の少ないステンレスモデルが揃っています。
是非見比べ、ご自身のイメージに合った1本を
選んでみてください。
White Kings
