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2021/09/06 00:27

こんばんは。White Kings 店主です。



阪急うめだ本店への出店、
実は『開催は難しいだろうな』
と悠長に構えていたところ、実施が決定し
慌ただしく準備に入りました。汗

今年に入り、
『○○でのポップアップ実施予定はありますか?』
とお問い合せ頂くことが非常に増えました。

販売店である私どもとコミュニケーションを取り
実物を見ながら選びたいというお客様が
とても多いという事実を思い知らされます。

大変嬉しい反面、このような情勢ゆえ
ポップアップの開催が困難であるのも事実です。

年内の都外の催事出店は
阪急うめだ本店が最初で最後になると思います。

来年は、関東・関西以外のお客様のもとに
ぜひ足を運びたいと考えております。
もう暫く、お待ち頂ければと思います。


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『結局、”ジェンタモデル”は何が良いのですか』

ジェラルド・ジェンタ氏がデザインした
OMEGAのCラインケースの時計を
よく取り扱う当店が頻繁に受ける質問です。

ジェラルド・ジェンタ氏のデザインが
正当に評価されるようになったのは
つい最近である気がします。

正確には
『評価が流通価格に反映されるようになった』
『良さが具体的に語られるようになった』
のは、10年以内ではないでしょうか。

特にCラインケースは、
時計好きの中では食わず嫌いの筆頭に挙がる
デザインであったと記憶しています。

ヴィンテージで安定した人気を誇っていたのは、
12角形やパイ皿ダイヤルと呼ばれる文字盤を
採用した旧モデル。

『かのジェンタ氏がデザインした~』
という言葉だけが独り歩きし、
その良さが語られることはほぼありませんでした。

結局、ジェラルドジェンタのデザインは
何が良いのか?

その答えを知るために、店主は
『とりあえず、腕に着けてみて下さい』
とお話しするようにしています。




Cラインケース、前期型。

氏のデザインは、
初見では少々アクのある時計として映るはずです。


1960’s OMEGA Constellation automatic Cal.564


彼はデザイナーですから、
その流線形を大胆に用いたデザインには
アヴァンギャルドな面があって然るべきです。

しかし、氏のデザインする時計の魅力は
難解な自己表現や有名デザイナーズモデルを
身に着ける優越感…ではありません。

ジェンタ・デザインの真骨頂は、
人が身に着けてデザインが完成するという点です。




ジェンタデザインは、徹底して
『着用者とのデザインの一体感』『装着感』
といった、”人ありき”が意識されています。
少なくとも店主は、そう思います。

Cラインケースとは、ボディがアルファベットの
Cのようなカーブを描くことからそう呼ばれます。




まるでUFOのような流線型デザインは
数十年前の宇宙映画を観ているかのようです。

ボディ全体が一体感をもって収束するシルエットは
当時衝撃を以って迎え入れられました。
端的に言えば『超格好良い』デザインでした。


Cラインケースの当モデルは、
時計を『薄く』『バランスよく』
見せる工夫が散りばめられています。




側面。
ボディをシェイプさせ、側面が低く見えるよう
テーパーが入っています。




このデザインが腕に乗せた時に抜群の
バランス感を演出します。
抑えられた縦幅もあって、時計が間延びしません。





こちらは後期型。
デザインの根幹は世代が変わってもそのまま。



時計単体のインパクトに反して
手首の曲線に合わせた柔らかなラインが際立ちます。

尖っているようで、温かなデザイン。
そして非常に上品。
手首にしっかりと腰を据え鎮座する姿には
威厳も感じます。

時計単体から受けるアクの強さは
一瞬で消し飛んでしまいます。








当時はこちらのような
”コインエッジ”と呼ばれる細かなエッジのついた
仕様も展開されました。





最新の入荷個体は、フラットなベゼルを採用。
非常に薄く継ぎ目なく見えるものの、
ボディとは別の部品が組み合わされています。
潔いデザインもドレスらしくて、良い。


単体でイメージがわきにくいCラインケースも
一度着用したら病みつきになること間違いなし。

今後も当店はCラインケースの商品を
積極的に取り扱ってまいりますので、

店頭やポップアップショップで
是非腕に載せてみてください。

White Kings